☆☆☆ 《日本国紀》 ☆☆☆
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◇ 著者 百田 尚樹 ◇ 編集 有本 香 2018.11.10 第1刷発行 2019.1.15 第7刷発行 発行 株式会社幻冬舎 ¥1,980 |
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| 神話とともに誕生し、万世一系の天皇を中心に、独自の発展を遂げてきた、私たちの国・日本。 本書は、2000年以上にわたる国民の歴史と激動にみちた国家の変遷を「一本の線」でつないだ、 壮大なる叙事詩! |
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| ~~~~ 目次 ~~~~ ◇ 第一章: 古代~大和政権誕生 ◇ 第二章: 飛鳥時代~平安京 ◇ 第三章: 平安時代 ◇ 第四章: 鎌倉幕府~応仁の乱 ◇ 第五章: 戦国時代 ◇ 第六章: 江戸時代 ◇ 第七章: 幕末~明治維新 ◇ 第八章: 明治の夜明け ◇ 第九章: 世界に打って出る日本 ◇ 第十章: 大正から昭和へ ◇ 第十一章:大東亜戦争 ◇ 第十二章:敗戦と占領 ◇ 第十三章:日本の復興 ◇ 終章: 平成 |
日本人とは何かを問う日本史物語
本書は日本人のアイデンティティを明らかにした日本人物語であり、日本人に生まれてよかったと実感させてくれる本である。日本は神話の最高神の血筋を引く万世一系の天皇をいただく国である。『日本書紀』によると、天皇は大御心、民は大御宝であった。
わが国は大東亜戦争によって近隣諸国を侵略し多大の迷惑をかけたと教えられてきたが、それは戦後利得者たる左翼知識人らによる欺瞞(ぎまん)にすぎない。
わが国は幕末に開国させられたときも西欧列強の植民地になることなく、明治維新後わずか40年足らずで大国ロシアに勝ち世界の有色人種に大きな自信を与えた。その半世紀のち大東亜戦争で木っ端微塵にされたが、戦後アジアの諸国民は次々に独立を勝ち取った。日本に感謝している国が多いのが実情である。日本は戦後の廃墟から半世紀間で世界第2位の経済大国になった。そして多くの発展途上国に援助をおこない世界の平和に貢献している。
***** 序にかえて *****
日本ほど素晴らしい歴史を持っている国はありません。
もちろん世界中の国の人々が自分の国について同じように思っていることでしょう。それでも敢えて、日本ほど素晴らしい歴史を持っている国はないと、私は断言します。
神話とともに成立し、以来二千年近く、一つの国が続いた例は世界の何処にもありません。これ自体が奇跡と言えるほどです。
北太平洋の西に浮かぶ日本列島は豊かな自然に恵まれていますが、一方で、世界有数の地震国であり、台風や河川の氾濫など、人々は常に厳しい自然災害に見舞われてきました。だからこそ、人々は互いに助け合い、仲睦まじく暮らしてきました。同時にどれほどの痛手を受けても立ち直るという力強さを培いました。
幕末から明治にかけて、日本を訪れた欧米の人達は一様に、日本人の誠実さ、善良さ、勤勉さに驚いています。これは近世に限ったことではありません。千七百年以上も前に書かれた『魏志』「倭人伝」においても、日本人は盗みをしない、争いをしないと記述されています。私たちの祖先がそうした優しい人たちであったことを、心から嬉しく思います。
一八〇〇年代の終わり、私たちの国は欧米列強によって鎖国の扉をこじ開けられ、強引に世界の舞台に引きずり出されました。当時の世界は欧米列強による植民地争奪戦の時代であり、白人にとって有色人種は「人」ではなく、奴隷に近い存在でした。日本はその暴風の中で独立を保ったばかりか、あっという間に欧米列強に肩を並べる強国となりました。
ところが、第二次世界大戦により、日本は木端微塵(こっぱみじん)にされました。三百万人以上の尊い命が失われ、国力は世界最貧国ともいえる状況にまで落ちました。しかし、そこから世界が驚倒するほどの復興を見せます。それどころか、戦後の日本は、世界の平和に貢献し、多くの発展途上国を援助します。
これが日本です。私たちの国です。
ヒストリーという言葉はストーリーと同じ言語とされています。つまり歴史とは「物語」なのです。本書は日本人の物語、いや私たち自身の壮大な物語なのです。
‥‥‥‥百田尚樹
【編集の言葉】
私たちは何者なのか――。この深遠な問いに、作家・百田尚樹さんが答える。本書はそんな一冊です。当代一のストーリーテラーである百田さんが、渾身(こんしん)の筆で紡(つむ)ぎ出した「日本人の物語」を、一人でも多くの方に読んでいただき、この本をもとに会話を広げていただきたい。そう思いながら編集しました。
「日本」という島々では、神話とともに国が始まり、その後、人々が、まるで大きな家族のように暮らしてきました。家族のようだからこそ、人々はときには激しく争い、しかし災害や外的が迫り来れば力を合わせて立ち向かい、懸命に国を造り守ってきたのです。
色とりどりの細かい糸が撚(ひね)り合わされて一本の太く長い糸となってきたかのような、「日本の歴史」。
その先端に立っているのが、今を生きる私たちです。日本の歴史を知ることはすなわち自分自身をしることではないでしょうか。百田尚樹さんが案内する「自らを知る旅」へ、多くの方とご一緒できたことを嬉しく思います。
末筆ながら、本書の編集にあたり、史実に関するご指導、確認等にご協力下さいました諸先生方に心より感謝申し上げます。
‥‥‥‥編集者 有本香